写真はSUGOI-neマルチング栽培の宇井清太の庭の日本サクラ草である。
同じ場所にベゴニアのシュウカイドウの球根を秋に植え込んでいた。
植物には枯れ落ち葉の役割分担があるからである。


5月にはサクラソウが命の輝きの花満開である。
しかし、7月には・・・ベゴニア・・・シュウカイドウが生い茂る場所になる。
上の二枚の写真は全く同じ場所である。
サクラソウの葉は、枯れ落ち葉となり、短時間に材木腐朽菌から分解され、ベゴニアの養分となる。
SUGOI-neをサクラソウにマルチングしたので、ベゴニアの生育はものすごく旺盛。

晩秋ともなれば、このベゴニアの葉も枯れ落ち葉となり、桜草の養分となる。
雑木林の早秋の花は、カタクリ、福寿草、イチリンソウ・・・夏を待たずに葉は分解され、
跡形も無くなる。
これが、自然界の法則である。
そこには人間の与える肥料はない!


ベゴニアには園芸種が多くあるが、腐葉土を多く入れる栽培では必ず病気の問題が出てくる。
枯れ落ち葉の炭素循環と腐葉土の窒素循環では、全く異なるからである。
枯れ落ち葉と腐葉土を同じに考えてはならない。
窒素の含有が全く異なるからである。
炭素循環の一つの実験

 毎年枯れ落ち葉は地表に舞い落ちる。
  己の枯れ落ち葉も地表に落ちる。
  材木腐朽菌により分解される。
  このエリアにベゴニアの根は伸びる。
  地表の枯れ葉の中が根圏である。


 ピートモスでも栽培可能なのは、
 ピートモスの毛細管現象と保水性である。
 肥料を与えれば栽培出来るが・・・。

 本当の姿は枯れ落ち葉の炭素循環の中で生きる
 典型的な根を持つ・
 自生地では誰も肥料などやらない。

 枯れ落ち葉の堆積した土壌に生息する
 ベゴニア、羊歯、シャクナゲの根を比較してみる。
 共通した根の特徴を見ることが出来る。
 真綿ののような根毛が地表近くに面状に不織布のように拡がる。
 
 常にオシボリの湿度が維持されているから、
 この繊細な根毛が生き続けることが出来る。
 
 ラン科植物にみられるペクチンによる被膜はほとんどない。
 着生ランのような乾燥には耐えられない根である。

 
 着生ランが生息している樹であるか否かの判別は、
 樹の根元に羊歯植物が自生しているかでわかるという。
 樹の根元に羊歯が生えていない樹には、
 着生ランはない。

 この考察は本当に的確である。
 湿度である。
 充分な湿度がなければ、着生ランは生きられない。
 樹の上で種が発芽し、プロトコームが生育しなければ、
 樹の上で成株まで生育出来ないからである。



 ベゴニアとシャクナゲ。
 ランの自生地と重なる。
 中南米、東南アジアの熱帯雨林。


 枯れ落ち葉の炭素循環が行われているエリアである。
 SUGOI-ne。
 当然栽培出来る。

 ヒマラヤ、ボルネオ島には巨木のシャクナゲが自生する。
 なぜ巨木に生育出来るのか。
 そこには、枯れ落ち葉由来の豊富な養分があるからである。
 そこでは誰も肥料などやっていない!

 土壌学的にみればシャクナゲも、ベゴニアも酸性土壌を好むことになる。
 しかし、実際は、枯れ落ち葉に生息する材木腐朽菌がいるからこそ、
 自生できた植物である。
 当然結果として酸性になる。


 ベゴニアもシャクナゲも酸性土壌を好むとされてきた。
 それで酸度調整ということで鹿沼土、ピートモスを培養土にしてきた。
 ブルーベリーも同じ理由で酸度調整している。
 しかし、ブルーべリーでのSUGOI-ne栽培では、
 中性に近い酸度のSUGOI-neで素晴らしい生育をする。
 これまでの常識である強酸性土壌は絶対的条件ではなかった。
 問題は、枯れ落ち葉に生息する材木腐朽菌であった。

 自生地における枯れ落ち葉を、
 栽培上で再現しないできた所に、自生地の本来の姿と
 大きく乖離した栽培法が出来上がった。

 
 
 シャクナゲの根
 ベゴニアの根とほとんど同じ
          

 羊歯の根

 ベゴニアの根  根毛が繊細で密で土を
           離さない。
ベゴニアは温帯から熱帯雨林の林床などに広く自生する。
典型的な枯れ落ち葉の炭素循環の養分で生きる植物である。
その根をみれば、枯れ落ち葉の中に根を張り、
その養分水分で生きる植物であることが解かる。

ベゴニアは典型的な枯れ落ち葉炭素循環植物である。
SUGOI-ne
    ベゴニア栽培
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